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生温く淀んだ空気の中
残り香の如く
通り過ぎて行った
忘らるる程僅かな至りでもなく
振り返る程の長い歩みでもなく
しかし現実は
淡々と日々は流れ
二人は
適度な距離と
他愛無い時間を時に共有する
戻らぬ日々を除いては
何事もなく
しかし
通り雨の如く前ぶれなく
閉ざした心に訪う
夕立の如く沸き上がり
在りし日を問う
思わず天空(そら)を仰ぐ
雨が顔に 身体に 心に
水を含んだ心が
思い出した様に叫ぶ
虚空に向かって
そして
私は
今日も通り雨の中
濡れながら
意味(こたえ)を捜す
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「キンモクセイ」続編です。3日かかりましたね。当初もっとあどけない詩でしたがばっさり切ったり代えたり。すっかりしました。きっかけは出勤時。小雨の中一瞬香りが。本当に“通り過ぎて”行きました。そこからタイトルが。でも無彩色の中に温度を持たせる表現は難しかった…伝わればいいのですが。
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